2007年07月06日

遺言状の作成2  公正証書による遺言

前回は、自分で遺言状を書く場合の話をしましたが、メジャーなのは公証人遺言公正証書を作ってもらう方法です。

まず公証人について簡単に触れますが、これは長年法律実務に携わってきた専門家の中から法務大臣が任命する特別な公務員です。実際には、大半が裁判官か検察官の出身のようです。公正証書を作成する仕事などをしています。株式会社の設立に際して作成する定款は公証人の認証を受けないといけません。

熊本県内では、熊本市の九品寺(当事務所と同じビル内)と八代市、天草市の本渡の3ヵ所に公証人のオフィス(公証人役場)があります。

公正証書は、依頼者からの依頼(嘱託)により公証人が作成する文書です。金銭貸借などの契約書や遺言状を公正証書で作っておくと、いろいろなメリットがあります。
法律実務のベテランであり公務員である公証人が作成する公正証書は、ふつうの契約書や遺言状(私文書)よりも強い証拠力が認められています。また、法的な間違いのために無効になるような契約書や遺言状ができる心配がありません(絶対ないとは言いません)。
そして、原本を公証人役場で長期間保管してもらえますので、手元の正本を紛失したり変造されたりしても、原本から本当の内容を確かめることができ、再交付を請求することもできます。
金銭の支払いについての契約であれば、裁判手続きで争わずに強制執行をかける効力を持った公正証書を作ってもらえます(このような公正証書を執行証書といいます)。

前回、自分で書いた遺言状は家庭裁判所で検認を受けないといけないと書きましたが、遺言公正証書にしておくと、この手続きが不要になります。

ちなみに、年間に作成される遺言公正証書の件数は、30年前の昭和52年には約2万7,000件、平成元年には約4万1,000件であったものが、平成17年には約6万9,000件へと増加しています。相続についての意識とともに公正証書のこのような利点への理解が高まったためだと思われます。


遺言公正証書を作成してもらう場合の流れは次のとおりです。

まず、公証人役場に行って、証人2人の立ち会いのもとで公証人に遺言の趣旨を話します。
公証人はそれを筆記し遺言者と証人に読み聞かせますので、遺言者と証人はその記載に間違いないことを確認して署名・押印します。公証人は以上の方式に従った遺言書であることを記載して署名・押印します。

ざっとこういう流れなのですが、実際は遺言の内容を事前に公証人に伝えておきます。このとき遺言者の印鑑証明書、相続人の戸籍謄本、財産の中に不動産があれば不動産登記簿謄本、預貯金があれば現在の残高が記入された通帳のコピーといった資料を持って行きます。
当日、遺言者と証人が公証人役場に行ったときには、すでに遺言書は作成してありますので、余分に待たされずに済みます。


証人を頼める人がいらっしゃらない場合は、当事務所へご相談下さい。
遺言内容の相談や公証人との事前の打ち合わせ、書類の用意から証人立会いまで一切の依頼もうけたまわっておりますが、証人の部分だけ頼みたいという方には、比較的お安い価格で証人2名をご用意いたします。
熊本公証人役場での立ち会いの場合は、2名で7,000円となります。ただし、個人宅や病院などへ出向く場合は、場所に応じて加算されます。




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